日記

ガグル式【最強の呪文】「ここは日本です!」論法と、その華麗なるブーメラン

最近流行りの“飯動画を淡々と撮影しながら外国人を叩く系”ユーチューバーをご存知だろうか。

彼の動画スタイルは至ってシンプル。
ラーメンや定食をズルズル食いながら、画面の片隅でこうつぶやく。

「外国人が日本に来て文句言うな。嫌ならとっとと帰れ。ここは日本です!!」

──出ました、最強の呪文
もう議論も何も不要。
ただ「ここは日本です」と唱えるだけで、あらゆる意見を黙殺できる夢のパワーワード。

これさえあれば、日本の空気も文化も制度も、永久に変わらないことが正義になる。
いやぁ、便利ですねぇ。

■「郷に入れば郷に従え」式・論破法

彼の持論を整理するとこうだ。

  1. 外国人が日本に来る
  2. 日本でちょっとでも不便・不満を感じる
  3. その感想を言おうものなら即アウト
  4. 「だったら出てけ」「嫌なら来るな」「ここは日本です」で完封勝利

……いやいや、どこの独裁国家だよとツッコミたくなるが、なぜか一定層の支持を得ている。
なぜか?
それはこの呪文が、思考停止の甘美な快感を与えてくれるから。

「相手の言ってることは一切受け入れなくていい」
「こちらの都合と価値観だけを押しつけていい」

──という、最もラクなスタンスを正義として免罪してくれるからだ。

■ブーメラン、海外で炸裂

では仮に、逆の立場で考えてみよう。

たとえば日本人が外国に行き、スリの被害に遭ったとする。
そのとき現地人からこう言われたらどう思う?

「ここは外国です。嫌ならとっとと日本に帰ってください」
「郷に入れば郷に従えでしょ?治安悪いって分かってて来たんでしょ?」

──ね?
ちょっとイラっとしません?

あるいは、旅行先でトイレが不衛生だった。飯が口に合わなかった。電車が時間通り来なかった。
そうした不満を日本人がSNSに投稿したとたん、現地民から

「だったら来るな。うちの国を侮辱するな。ここは〇〇国だ」

って言われたら……ねぇ?

■「郷に従え」を都合よく使うなかれ

結局のところ、「ここは〇〇です」論法って、自分の都合に合わせて使えば便利な盾だけど、それを全員が振り回し始めたら、世界中がただの排他主義と沈黙で支配されるだけ。

本当の成熟社会って、「違う意見があること」や「違和感を口にする自由」が担保されてこそじゃない?

それを「はい出てけー」で済ませるって、どんだけ閉鎖的で脆弱な文化よ。


まとめ:
「ここは日本です」という言葉は、誇りであると同時に、謙虚さも伴ってこそ価値がある。
映え目的の飯動画をアップしながらも異文化への想像力を失ってる暇があったら、まず自分の足元を見つめ直そう。

-日記